野菜を育てるには、まずは土!
土作りなくして野菜は育てることはできません。
で、その土作りに欠かせないのが”石灰”と言われています。
こういうやつ。ホームセンターで売られていますよね^^
でもどうしてその石灰を入れるのか?
その理由について説明したいと思います^^
(参考:私が借りている貸し農園”株式会社マイファーム”のニュースレター9月号より)
何のために”石灰”をいれるのか?
石灰を入れる理由を簡単に説明すると、
「酸性に傾いた土壌を改良するため」なのです。
「pH」という表記を目にすることがあると思いますが、pHが現わす数値は、「酸性・アルカリ性の程度」を表しています。
pHは1~14まであって、数値が低いほど酸性に傾いている、ということを示しています。
pH1(酸性)~pH7(中性)~pH14(アルカリ性)
作物には、酸性土壌に適したものもあれば、アルカリ性土壌に適したものもあります。
でも、私たちが畑で作るような野菜の多くは中性土壌に適しているものがほとんど。
日本の土壌は放っておくと酸性に傾きやすいので、酸性よりに傾いた土を中性側に戻すために、石灰を入れるんです。
どうして土は酸性に傾いてしまうの?
通常の土を超拡大して見てみるとこんな状態です。
1:土の回りについているのが”水素イオン分子”(pHの基)です。
この、”水素イオン分子”がたくさんついているほど酸性よりに傾いた状態です。
水素イオンは雨や水から生まれるので、
雨のよく降る日本の土は酸性土壌が多い
と言われています。
だから、作物を育てるのに使ったことのない土は、水素イオンがたくさん結合していて、そのまま使うと育ちにくいのです。
2:ここに石灰を加えると・・・・
3:カルシウムイオンである”石灰”が土と結合して、
先の水素イオンをはじき出します!
4:すると、水素イオンが少なくなるので、水素係数(pH)が上がることになるのです。
※おさらい。pHの数値が上がるほどアルカリ性に傾きます!
pH1(酸性)→→→pH7(中性)→→→pH14(アルカリ性)
5:作物の栽培に向くには弱酸性の状態、pH5.5~7の間。
なので、酸性に傾きやすい日本の土を弱酸性の状態に持っていくには、
”石灰”を加えることが大切なんですね^^
ただし!単に”石灰”を撒けば撒くほど良いのかというとそうではありません。
だいたい15平方メートルあたりにひしゃくに1杯程度が標準なのだそうです!
石灰をたくさん撒きすぎると、アルカリ性に傾きすぎたり、有機物が急速に分解する、などの障害が起きてしまうので、要注意なのです。
NHKの趣味の園芸”やさいの時間”のテキストでは、
「1平方メートルあたり100~200g程度の”石灰”を撒いて、弱酸性に調整しましょう!」
とのこと。
→NHK趣味の園芸野菜の時間公式HP
作物ごとに好む土は違う!
先ほども少し触れましたが、作物によっては酸性よりの土を好んだり、アルカリよりの土を好んだりする作物があるんです^^
≪酸性土壌を好む作物≫
ブルーベリー・お茶・まめ・馬鈴薯・パイン・マンゴーなど
≪中性土壌を好む作物≫
作物全般
≪アルカリ性土壌を好む作物≫
ほうれん草・セロリ・アスパラガス・綿など
新しい作物を育てるときは、その辺もチェックしておく必要がありますね^^
あと、石灰には色々な種類があるんですが、初心者にはどれを選べば良いのか全く分かりませんよね・・・。
私も始めて買う時に迷いました^^;
その辺の違いについて、私なりにまとめてみましたので、良かったら参考にしてみてください^^
→石灰もいろいろ…生石灰、消石灰、苦土石灰、有機石灰の違い