通常小玉スイカを1株栽培するには、2mX2mほどのスペースが必要になるんですが、この1/4のスペース、1mX1mのスペースでも栽培可能な方法があるんです!
それは、最近ではもう珍しくなくなってきたけど、『空中栽培』です♪
これなら、レンタル菜園の狭いスペースでもうまく栽培できるかも!ですよね(^∇^)
ここではNHK趣味の園芸「やさいの時間」で紹介された、初心者でも収穫できる!小玉スイカの空中栽培のやり方をまとめたいと思います。
初心さんは接木苗を選ぼう!
菜園初心者さんは「接木苗(つぎきなえ)」を選ぶことをオススメします。
接木苗とは病害虫に強い苗を、育てたい苗をつなぎ合わせたもの。
スイカには同じ瓜科のユウガオが台木に使われています。
接木苗の方が病気に強く、根の張りも良いので初心者さんにはオススメなのだそうです。
さらに連作障害も出にくいのも利点。
デメリットは少し苗が高いこと。。。(。-_-。)ここはスイカのために奮発しちゃってください♪
良い苗の選び方
・本葉が4~5枚ある苗。
・節間が短いもの。
・青々として元気良く、病害虫に侵されていない苗。
接木苗であっても、普通の苗であっても、自分で種から育てても、これが良い苗のポイントです♪
土作り
今回必要なスペースは1m×1m。ここに2株植え付けます。
土作りは植え付ける2週間前を目安に行います。
スペースを測って、支柱を立てて紐を張って目印を付けます。
そこに、酸性に傾いた土を中和させてくれる
苦土石灰…1平方メートルあたり100gほどを撒き、よく耕して、土と馴染ませます。
その後、元肥の肥料をすき込みますが、肥料の効きを良くするために2回に分けて施肥します。
【1回目】
1回目はスイカを栽培するスペース全体に撒きます。
・完熟牛ふん堆肥…1平方メートルあたり3リットル
(牛フンや藁などの有機物を発酵分解させたもので、適度な水はけと通気性を保ちます。)
・熔りん…1平方メートル辺り50g
(実のなる植物はリン酸を多く必要とするので、熔りんを撒くと良い!)
よく混ぜ合わせて、この状態で2週間近く寝かせます。
【2回目】
苗と苗の間隔は1m以上開けた方が良いので、栽培するスペースの角と角、対角線上に苗を植えつけるようにします。
(※根と根が絡み合わないためになるべく離す方が良い)
2回目の肥料はその対角線上に溝を掘って、そこへ撒きます。
・完熟牛ふん堆肥…1平方メートル辺り3リットル
・有機配合肥料…1平方メートル辺り100g
(比較的効果が早い肥料)
畝を立てる
スイカは水はけの良い土を好みます。
普通10cm程度の畝でも大丈夫なのですが、今回は15cmの畝を立てます。
鍬で小高くを土を盛って、表面をならします。
畝の表面にデコボコがあると、水がたまって根腐れの原因になるので、パイプなどを使って平にならします。
透明マルチを張る
スイカの生育気温は20~25度。
スイカを植え付ける時期(4月後半~)だと少しまだ寒い時期があるので、よく育てるためにも透明マルチをして地温を上げるようにします。
畝の面積よりも大き目の透明マルチを準備して、畝に被せます。
端にしっかり土を被せて固定します。
ビニールがピーンと張っている状態に仕上げます。
いよいよ植え付けです!
植え穴を開けます。カッターでバッテンと切りこみを入れてもOKですが、穴あけ器があれば便利です♪
植え付ける位置にグイッと押し当てて、穴を開けます。
キレイな植え穴が開きます♪
赤ラインの所が溝を掘って堆肥を施した所です。
植え穴は2つ開けます。
植え付け前にたっぷりと水をやります。
植え穴に水がたまるくらいしっかりと水をしみ込ませます。
※先に水をやっておくことで、根が土と馴染みやすい効果が生まれ
水が引いたら、ポリポットから苗を傷めないように取り出します。
根元を指で挟んでひっくり返すと、スポッと抜けます。
そのままそっと植え穴に入れて、周りを押さえて密着させます。
植え付け後もしっかりと水遣りをします。
支柱を立てる
空中栽培をするためには、苗をあんどん仕立てに育てます。
その為に必要なのが、U字形支柱。
苗を誘引しやすいように、苗のすぐ内側に支柱をさします。
まだ植え立ての頃に支柱を立てた方が根を傷めないようにする。
2本のU字型の支柱がクロスするように差したら、上の重なり合うところをしっかり紐で結んで固定します。
こんな感じで出来上がり!
後は苗を誘引してあげて作業終了です。
誘引テープを使うと便利のようですね。
摘心をしておこう!
摘心とは主枝の先端をカットしてそれ以上成長させないこと。
こうして摘心することで、わき芽が出てくるので、出てきた芽の3本育てて伸ばします。
実はたくさん実らせるのではなく、少ない実を確実に育てます。
一つのツルに1個の小玉スイカを育てます。1株で3つのスイカの収穫を目指しましょう♪
この後のお世話
だいたい2週間後、本葉が7~8枚まで成長したら、親ヅルの先端を切る「摘芯」を行います。
子づるの成長に合わせて誘引を繰り返して、上へ上へと伸ばして行き、1本の子づるに付き1個の小玉スイカを栽培し、2株で6個ほどの小玉スイカの収穫を目指します!
人工授粉
※ここからはNHKで紹介された内容ではありません。
畑のある場所によって、虫の種類が少なく自然に任せていたら受粉がうまくできないことが多いようです。
なので、人工的に受粉させてあげることも大切です!
スイカには雌花と雄花があります。
見分け方は簡単!花の下がぽっこりと膨らんでいるのが雌花です。このぽっこりが大きく育ちスイカになります。
大きく育てるには雄花の花粉が必要です。花の下に膨らみがない花が雄花です。
雄花を取って、受粉させやすいように花びらをちぎって、雄しべをむき出しにし、雌花の真ん中、雌しべにチョンチョンと当てて花粉を押し付けます。これで人工授粉完了!
※詳しくこちらで説明されています!参考にどうぞ→西瓜に人工授粉してみた
うまく受粉できたのかできていないのかは、雌花下のポッコリが育つかどうかで分かるので、その場では「本当にこれで良いのか?」と不安になりますが、確かめようがありません(。-_-。)
茶色くなったら失敗です。
受粉が成功すれば、35~45日で、収穫できるくらいに育ちます!
人工授粉はなるべく朝の早いうちに行います!
雌花はしっかりと開いているし、雄花が咲きたてなので花粉も多く、受粉に成功しやすいのだそうです。
なお、すべての雌花に実をつけると大きなスイカになりません。1つる1個!
そしてもう一つ注意!
最初に咲く雌花(一番花)は時期的に早いことが多いです。
株がまだ育っていないので、株全体の負担が大きくなってしまうので摘み取る方が良いのだそうです。。。
2番目に咲く雌花で実を育てると良いようです。
追肥など…
NHKの空中栽培の方法のようにしっかりと元肥をしておけば追肥は当分必要ありません。
そして、実が膨らんできたら、ネットで保護しましょう。
スイカの重さで成長途中にして落ちてしまったり、鶏につつかれたりするので、必須です!
ネットは台所の排水溝ネットなどでも大丈夫です。
実が小さいころにかぶせて、上をヒモなどで結んで支柱などに固定しておきましょう。
こちらは小玉スイカのプランター菜園の方法が分かりやすく説明されています♪
参考にどうぞ→小玉スイカの育て方